ベトナムで「優良な実習生送り出し機関」を探し出す方法

前回の記事では、ベトナムの送り出し機関は優秀な先生を確保し続けることが難しい。
つまり「教育システムの安定性」が欠けてるんだ、ということをお話ししました。

優良な送り出し機関というものは優良な教師によって成り立っているわけですが、ベトナムでは先生がすぐに会社を辞めてしまうので、会社の教育の質はどうしても安定しないわけですね。

ではそんな状況の中で、どうやって優良な送り出し機関と提携をしていけばいいのかという話を今回は具体的に書いていこうと思います。

優良な送り出し機関の定義

ます初めにですね、何を持って優秀な送り出し機関と言うことができるのか。
その定義についてお話ししたいと思います。

これはひとえに、日本側が求めているレベルの人材を送り出すことができる会社のことを指しています。

つまり
1.仕事をスムーズに行えるレベルの日本語力
2.日本的な規則やマナーをちゃんと守る

この2つの、ポイントをクリアした生徒を送り出すことができる会社の事ですね。
この辺の具体的な話は前回の記事ですでに書きましたのでそちらを参考にしてください。

送り出し機関と長期的な関係を持ってはいけない

日本の会社は一度つながりを持つと、信頼関係で仕事を進めるケースが多いと思います。
「長期的なスパンで提携を進めていきたい」という気持ちを持ってベトナムに来ている人が多いわけですね。

でもですね、この国においてはそういった仕事の進め方は完全なNGです。
それはもう何度も書いているようにベトナムの会社では「人材の流動性が高い」と言う問題があるからです。
1〜2年経ったら従業員は総入れ替え。
全く別の会社になってしまっているなんて事は全然珍しいことではありません。

ベトナム人社長の顔ぶれだけは変わらないので「去年と同じようにうまくやってくれるだろう」と勝手な期待を膨らませていると裏切られることになってしまうわけです。

社長の人格と会社の持っている教育能力には関係がありません。
いくら社長がいい人でも、現在会社で教えている先生のレベルが低ければ当然レベルが低い人材を送ってきます。
彼らにとってこの仕事はビジネスですから。

ベトナムの会社と上手く付き合うためには「人に対する信頼」と「仕事のクオリティーに対する信頼」を分けて考えること。
残念ですがこれが鉄則なんですよね。
ほとんどのベトナム人はいい人ではありますが、仕事上の付き合いでは信用ができません。

長期的な信頼関係が甘えに変わるベトナム

日本人がベトナムで誤解しがちなのが信頼という概念ですね。
例えば「ホテルに連泊するというケース」を考えてみましょう。
日本であればお得意様として優遇されるでしょうが、ベトナムでは逆です。
長期滞在すればするほど、サービスはだんだんと悪くなっていきます。
これは「オレとお前の仲だから、ちょっとのミスは多めに見てくれよ」というような甘えができるからです。
なのでベトナムビジネスにおいては短期的な関係にメリットが多く、長期的な関係にはメリットが少ない傾向があるということが言えます。

結論!ではどうやって探すのか?

ということで、いろいろなことを書いてきましたが結論です。
どうすれば常に優良な人材を確保することができるのか。

それはですね、
面倒くさがらずに、常に学校の状況をチェックしていくっていうことです。
骨の折れる作業ですが、常に連絡を取り合って会社の状態をチェックしていくことが大切です。(最低でも月1くらいは)
もちろん、それが完ぺきな対策とは言い切れませんが、日本側からプレッシャーをかければ、彼らもちょっとはシャキッとするはずです。
一瞬ですけどね。

もっと簡単な方法であれば、
現地の教育現場に実際に入っている人で信頼できる日本人から情報提供を受ける
ということです。

ベトナム現地にもプロ意識を持って活動している職人のような日本人教師というのがいます。
なので、そういったコネクションを作ることはとても有益です。
彼らは現地の教育事情に詳しく、いろんな情報を流してくれるからです。

従業員の定着率が低いベトナムにおいては「優良な送り出し機関」というものは存在しなくて「優良な先生が所属している会社が流動的に存在している」んだということをきちんと理解すること。

その上でベトナムに視察に来てみてください。
きっと良い会社と提携できるはずですよ。

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yusan

ホーチミン在住7年。元ベトナム語通訳です。日本で働くベトナム人に質の高い教育を施してあげたい。日本に良い人材を送りこみたいという気持ちで教育事業を行なっている日本語教育のプロです。ベトナム人材についてのご相談はボクのメールに直接どうぞ。

4 thoughts on “ベトナムで「優良な実習生送り出し機関」を探し出す方法

  1. 高橋靖雄

    はじめまして。高橋といいます。大手住宅メーカーの下請けメインで、土台や柱などを加工して、現場で建てる所までしています。工場長をしています。

    ベトナム人実習生の受け入れ企業の実習責任者をしています。現在2名のエンジニアと3名の実習生がいます。ハノイに面接に合格した4名入国待ちの実習生がいます。

    あらたに2名エンジニアを採用したいと考えています。付き合いのある送り出し機関か、エンジニア専門の会社に紹介してもらう予定です。募集職種は、建築CADです。ライセンスを持っている分、送り出し機関の方が良い人材を集めてくれるのでしょうか。エンジニア専門会社は実際にベトナムで日本語教育施設などを見学した訳でもないので、少し不安です。付き合いのある組合の紹介なのでおかしな会社ではないと思います。

    前回のエンジニア採用は、日本の紹介業者を通して、ベトナムのエンジニア専門会社に探してもらいました。ハノイには面接で5回行きました。

    アドバイス、一言お願いできますか?

    返信
    1. yusan 投稿作成者

      コメントありがとうございます。
      土台や柱などを建てる現場で工場長をされているのですね。
      最近は猛暑が続いていますから、大変でしょう。

      さて「エンジニア専門の会社」と「送り出し機関」のどちらが良いのか?
      との質問ですがこれについてはどちらが良いと断言することはできません。
      送り出し機関は確かにライセンスを持っているので信用に値するようにも見えますが、実態を現地で目の当たりにしている私個人の感想といたしましてはどちらも似たり寄ったりという感覚です。
      「エンジニア専門の会社」「送り出し機関」のどちらにも優良な会社もありますし、いい加減な会社もあります。
      エンジニア専門の会社であっても質の高い学生を集めるコネクションを持つ会社もたくさんあると思いますよ。
      なので「ライセンスを持っている」ということと「送り出す人材の質」に相関関係は無いように感じます。
      高橋さんはすでに付き合いのある送り出し機関があるとのことですから、今までそちらから送られてきた人材の質に満足しているのであるなら現在付き合いのある送り出し機関に依頼するのが良いのではないでしょうか。
      信頼している組合からの紹介があるのであれば「エンジニア専門の会社」も良いかもしれませんね。
      その辺りは高橋さんが組合を信用しているのか?送り出し機関を信用しているのか?
      によって変わってくると思います。

      最後に少し広告をさせていただきます。
      私は現地送り出し機関と提携をして実習生やエンジニアを送り出すビジネスをホーチミンでしております。
      元ベトナム語通訳であり、現在までに約250人の実習生を送り出した実績を持っています。
      日本での外国人労働者増加の現象を目の当たりにし「母国にしっかりとした人材を送り出したい」という想いが芽生え、4年前からこのビジネスを始めました。
      ベトナム現地で自ら教鞭をとることで高い人材の質を確保しております。
      また今後ともさらなる事業の拡大を目指しております。
      「現場で明日からすぐ使える人材」をモットーに徹底的な日本語教育と日本式の礼儀を教え込んでおり、質の高いベトナム人を少数精鋭で日本に送り出しています。
      みな私自身が教鞭をとることで自信を持って送り出せる優秀な生徒達であり、「建前はよいからとにかく優秀な人材を」という現実的な目線をもつ日本人経営者からは現在まで100%の満足を頂いております。
      もしご入り用の際にはお気軽に連絡をくださいませ
      dball320@yahoo.co.jp

      返信
  2. 小泉 慶和

    特定技能の活用における外国人就業のコンサルティングを行っているものです。
    顧問先よりベトナムの送出し機関は、どこがいいのか?また、紹介してもらう際の料金相場はいくらなのか?
    等の質問をよく受けます。
    本当につかえる人は値段が高いとか、もういい人材は少ないとかも話が出ます。
    実際のところは、どうでしょうか?

    返信
    1. yusan 投稿作成者

      はじめまして。返信が遅くなりましてすみません。
      お急ぎの場合はメールに直接のメッセージをお願いいたします↓
      dball320@yahoo.co.jp

      さて、質問にお答えします。
      特定技能につきましては制度が始まってから間もないこともあり、まだまだ不透明な状態が続いております。
      来年以降に本格的に運用開始となるのでしょうが、とりあえずはノーコメントとさせて頂きます。

      人材の質について。
      1.実務経験もあり、すでに日本語も堪能な人材
      2.半年ほどかけて教育した後に受け入れる予定の人材
      のどちらであるかによって返答は変わってきます。
      1の場合ですと、このような有能な人材は引っ張りダコ状態。よってハイコストになる傾向にあります。
      2の場合ですと、実際に教育してみるまで「使える人材かどうか?」ということはわかりません。私の実感としはいい人材かどうか、というのは単に確率的な問題ですので昔と比べて今のベトナム人の質が落ちているとは感じていません。
      能力のある人はあるし、ない人は無い。と言った感じでしょうか。

      返信

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