ベトナム送り出し機関「実習生のレベルが安定しない原因」はコレ

こんにちは。
ベトナムのホーチミンにある技能実習生送り出し機関で日本語教師をしているゆーです。

今回の記事はですね、ベトナム人実習生を受け入れている日本側の会社さんと組合さんに向けての記事です。

「ベトナムから送られてくる人材の質はなかなか安定しないなぁ」と思っている人が多いと思うんですが、その辺に絡んでくる現地の事情って言うものを書いていこうと思います。

全ての送り出し機関に共通の問題「教育の質が不安定」

まずですね、ひらがなもカタカナも知らない真っさらな状態のベトナム人に「仕事がスムーズに行えるレベルの日本語」を安定的に教えていくということがどれだけ難しいことなのか、ということを理解して欲しいんですけど。

ちょっと想像すればわかる話だと思います。
例えば日本人に6カ月くらい英語を教えたらどれくらい話せるようになるのか?
どうでしょうか?
ボクらも英語を何年も勉強したわけですけど、あまり話せるようにはなっていないですよね。

※ちなみに、ボクはベトナム語の通訳もやっていますのでベトナム語はペラペラです。
ボクの場合ベトナム語は猛勉強のかいもあって3カ月ほどで覚えることができたのですが、ボクのような人は非常に少数派だと思います。

日本語は外国語と比べて文法も言い回しも非常に難しい言語です。
そして漢字にいたっては、外国人にとって地獄のようなものであることは日本人であれば簡単に想像がつくと思います。
字の読み書き、それから実践的な会話の能力を上げていくこと。
これらをクラスのすべての生徒に対して実現していくことは、本当に大変です。

やっぱり生徒にはそれぞれの適性っていうものがありますから。
すぐに日本語が上手になっていく子もいればなかなか上手にならない子っていうのもたくさんいるわけです。

さて、ボクはベトナムの送り出し機関にとって必ず必要なものっていうのが2つあると思います。

それは

①優秀なベトナム人の先生
②優秀な日本人の先生

この両輪ですね。
これが必ず必要になっていると感じています。

ベトナム現地の教育現場では
ベトナム人の先生は文法や語彙などの基本を教えて
日本人の先生は会話を教えています。

この2つの要素は非常に大切で、どちらが欠けてもうまくはいきません。
少しイメージして下さい。
あなたが日本語を外国人に教えるとします。
もし「りんご」「食べる」「明日」などの基本的な言葉も知らない生徒が20人も並んでいるクラスに立ったらどうやって教えればいいのでしょうか?
それは無理です。
最低限「ひらがな」や「基本的なことば」くらいは習熟させておいてくれないと会話の授業なんて成り立つわけがないんですね。

そして、もちろん最も大切なことは会話授業のクオリティです。
どんな生徒であっても、出国するまでにはある程度の会話ができるように授業を組み立てる。
これは全て日本人教員のウデにかかっているでしょう。

実際に、ボクはいろいろな送り出し機関で働いたことがあるんですけど、レベルの高い実習生を送り出す会社っていうのは必ずこの2つのポイントにおいて、レベルの高いものを持っていました。

でもですね、この2つを維持し続けるって言う事はベトナムの送り出し機関にとっては本当に大変なことなんですね。

なぜならレベルの高い教師を確保し続けることっていうのがベトナムにおいては難しいからです。

原因は「優秀な教師はすぐにやめてしまう」から

どうしてベトナムではレベルの高い教師を確保し続けることが難しいのか。
それはですね、ひとえに送り出し機関が教師に対して払う給料が低いからと言う事になります。

優秀な先生というのはそもそも自身の持っている能力が高いですから、そういった人は日系の会社とか翻訳業とかって言う「もっと高給取りの仕事」で働くチャンスはいくらでももっているわけです。
つまり実際にはわざわざ送り出し機関で先生をやる必要はない人たちだったりするわけですね。
ちなみにボクもそうです。
なので、この送り出しの仕事だけをやっているわけではなく、いろんなビジネスをしています。

この仕事は教育事業に対する情熱とか、ボランティア精神で仕事をしている人が多いので、会社の経営方針が合わないと感じたらやめてしまうっていうことがよくあるんですね。

この傾向は日本人教員でもベトナム人教員でも全く同じだと思います。

ベトナムの会社はそもそも従業員の流動性がとても高いんですけど、送り出し機関の教師っていうのもほんとによく入れ替わります。
「1年たったら先生が総入れ替えになってしまった」なんていうこともよくある話で。

こんなふうに先生の人材が安定しないから送り出し機関の教育の質はなかなか安定しないって言う現状があるんですね。

では優良な送り出し機関とは?

じゃあ「結局どこを見れば良い送り出し機関かがわかるのか?」って言う話なんですが。
これは当然、長期勤務をしているベテランの先生を多く囲っている会社っていうことになります。

もちろん日本人の先生とベトナム人の先生。
この両方ですね。

結局教育の質っていうのは先生の能力によって決まってくるわけですから当然です。
なので、もしベトナムに視察に来る機会があるのであれば、

・学校でベテランの先生は誰なのか?
・その先生の勤続年数はどのくらいなのか?
・会話を教える日本人の先生はいるのか?

この3点をチェックすればその会社のレベルを正しく評価することができると思いますよ。

優秀なベトナム人教師とは?

ボクはよく日本の社長さんや組合さんが送り出し機関に視察に来るのを見ます。
彼らがベトナム人の先生のクラスに入る時には「先生の日本語能力」で授業のレベルをチェックしていることが多いのですが、それは大きな間違いです。
実はベトナム人先生自身の日本語能力と日本語教育能力には関係性がありません。
むしろ日本語がヘタな先生の方が教え方が上手い傾向にあるとボクは見ています。

ということで次回はですね、ボクがオススメしている優良な実習生送り出し機関を探し出す具体的な方法についての記事を書いていこうと思います。

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yusan

ホーチミン在住7年。元ベトナム語通訳です。日本で働くベトナム人に質の高い教育を施してあげたい。日本に良い人材を送りこみたいという気持ちで教育事業を行なっている日本語教育のプロです。ベトナム人材についてのご相談はボクのメールに直接どうぞ。

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